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【民事信託その5(2)】~空き家問題~「富動産」へ変える

2019年07月05日更新

前回→【民事信託その5(1)】~空き家問題~「負動産」?「富動産」?

 

では、「負動産」をどうすれば「富動産」に出来るのか。

ここでの「富」とは、経済的にも精神的にも豊かになることを意味すると考えてほしい。

 

一般的には、空き家となるのは「実家」である。

相続人が幼少期を過ごしたであろう「家」で、両親としても家族との思い出が詰まった大切な「家」である。

かけがえのない「家」を「負動産」にすることは忍びない。

そこで、提案したいのが『民事信託』の活用である。

 

実家の名義人である父や母の判断能力がしっかりしているうちに、信託を使って実家の名義を子や孫に移すのである。

信託を使えば、不動産取得税も贈与税も0円である。登録免許税も安くなる。

 

たとえ委託者たる元名義人が認知症になったとしても、実家を信託財産に組み込んでおき、信託の目的に「委託者の福祉(介護・医療)のために賃貸・売却できる」旨定めておけば、受託者の子や孫が、実家を賃貸に出したり売却することで、施設費用や医療費用を捻出できる。

もちろん、信託していなければ「後見」という極めて硬直的な制度を利用せざるをえなくなる。

基本的には死亡するまで毎月報酬も発生し続けるので、経済的負担も大きい。

このような極めて柔軟で、経済的負担の小さい『民事信託』を利用すれば、実家を「富動産」に変えることができるのである。

まだまだ認知度が高くない『民事信託』であるが、超高齢化社会に突入した現代では、確実に普及していく制度であると確信している。

 

当協会では、母体に数十人で構成される司法書士事務所を有しており、信託に精通した税理士らともつながりがあります。

そのため、相談から組成、信託開始から終了まで一貫したサポートが可能となります。

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