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【民事信託その8】「8050問題」と民事信託②
本日は『民事信託』を「8050問題」にどう活用できるかみていきましょう。
日本における典型的な家族構成である、夫婦(ともに80歳)に子供二人(兄60歳・妹50歳)を例にします。
仮に兄が「ひきこもり」で実家暮らし、妹は結婚して遠方に居住しているとします。
夫婦としては、自分の子供なので長年にわたって面倒を看てきました。
ところが、最近気力と体力の衰えを感じており、今後のことが心配になっているとしましょう。
「ひきこもり」の状態が長期間にわたっているので、夫婦は子供のために投資用アパート(時価2億)を所有と設定。
ここで『民事信託』を活用すると、、、
委託者兼第一次受益者を夫婦にします。
そして、妹さんを受託者とする信託契約を締結します。
ここで第一次受益者に兄も入れて、兄の受益権の範囲を夫婦の扶養義務の範囲内に限定します。
信託財産を上記アパートとすれば、受託者の妹はそれを管理し、家賃を両親や兄の為に使えます。
おそらく長い信託の運用が予想されるので、夫婦が認知症になった場合にそなえて、受益者代理人を決めておくとベターといえます。
以上のようなスキームを組んでおけば、たとえ兄がアパートの管理・運用が出来なかったとしても、妹が代わりに出来るので的確な財産管理が可能となります。
また、気力と体力の衰えを感じている高齢の夫婦なので、自分たちのことも考える必要があります。
そこで、日常の生活費以外の財産も信託財産に組み込んでおき、信託の目的に自分たちの福祉についてもしっかりと明記しておけば、妹さんに治療費や福祉施設の入居費などの今後必要となる費用を確実に支出してもらえるでしょう。
妹さんの負担が大きいので、契約で信託報酬も設定しておけば、妹さんにとっても納得のいくスキームとなりそうです。
基本的には民事信託は無料が多いのですが、報酬を定めてもなんら問題はありません。
このように、民事信託は複数人の当事者が登場します。
そして、当事者が連動しながら「信託の目的」を実現することに尽力します。
すなわち、日常的な家族間の信頼関係が不可欠になりますので、日常的にコミュニケーションを図り、幸せな老後を送れるように準備していきましょう。
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