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【死後の手続き12】1年以内にやること①

2019年11月06日更新

0.       はじめに

 

「遺留分減殺請求」

 

この難しいと思われる言葉ですが、一般の方のご相談を受ける際、なぜか普通にお使いになられます。おそらく相続を経験したり、生前対策の準備をする過程で触れたのだと思われますが、日常生活では出会うことのない言葉ですね。


まず、読み方ですが「いりゅうぶんげんさいせいきゅう」と読みます。「げんさつ」ではありません。

 

現行民法は、全1044条ありますが、遺留分については、1028条~1044条まであります。最後の最後に極めて重要な条文たちがあるのです。

 

「遺留分減殺請求」ですが、遺言や民事信託とは切っても切り離すことが出来ません。


「遺留分減殺請求」が出来る人=遺留分減殺請求権者

が権利行使すれば、遺言者や委託者・受託者の意思に関係なく、法律上認められた相続分(遺留分)を取得されます。


なので、遺言を書く際や民事信託を組成する場合には、絶対に配慮することになります。

 

生前対策における試金石ともいえるものなので、今日から複数回に渡り一緒に勉強していきましょう!

 

1.       遺留分とは

 

ざっくり言いますと、「一定の相続人(※詳細は後述)に認められた絶対にもらえる財産の範囲」のことです。そのため、各々の範囲を他の相続人に侵害された場合には、"こっちによこせ"といえるのです。

 

とはいえ、あくまでも権利なので、当人が行使しなければなにも変わりません。"範囲"が侵されていることを知ってから1年以内に"こっちによこせ"といえば、その"範囲"を確保できるのです。

 

たとえば、夫婦に子2人いたとしましょう。父が長兄に全財産相続させるという遺言を書いて亡くなりました。では、母と次兄は何ももらえないのか?

 

A.いいえ、遺留分減殺請求すれば、母は相続財産の4分の1、次兄は8分の1を絶対にもらえるのです。4分の1・8分の1というのが各人固有の"範囲"になるのです。

 

少しイメージを持てましたか?

 

せっかくなので、クイズです。

 

Qでは、夫が不倫相手に全財産相続させるという自筆証書遺言を書いて亡くなりました。さて、遺された家族はどうなりますか?遺留分減殺請求でしょうか?

 

答えは次回!

最後までお読みいただきありがとうございました。


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