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【理事長ブログ10】高齢者の免許返納について①
こんにちは。久しぶりに理事長ブログです!
『高齢者ドライバー』による痛ましい交通事故のニュースが、連日マスコミで取りざたされています。"頻度"という視点でみれば、数年前までの「飲酒運転」による事故に取って代わったといえるでしょう。ここでも、超高齢化社会の影響が出ています。
当協会は東京・池袋にありますが、すぐお隣の東池袋でも悲しい事故が起こりましたので、本当に身近な問題だと感じまして、少しこの問題に触れてみたいと思います(なので、私見です)。
幼少期の頃は、家を中心とする徒歩圏内が自分の世界でした。それが、小学生になって自転車に乗れるようになると、行動範囲が広がり、隣の町まで行けるようになりました。
見たことのない景色、接したことのない学外の友達との出会いなど、新鮮な思いは今でも色褪せません。そして、大学生になり運転免許を取得したら、世界は一気に広がり、車と少しのお金さえあれば、日本の離島(※私は実家のさいたまから屋久島まで車で行きました)まで行動範囲は拡大しました。初めて友人と行ったドライブは良い青春の思い出です。
このように、私達は運転免許証を手にすることで"新しい世界"を手に入れることが出来ます。一種のパスポートを手に入れることと同義と言っても過言ではないでしょう。
また、運転免許証は、例外的な場合を除けば、定期に更新さえすれば何十年にもわたり所持することのできる身分証明書です。手元にあるのが「普通のこと」なのです。
公的な身分証明書≒運転免許証が通常なので「アイデンティティー」という性質も有しているように思います。
このような運転免許証を失うということは、アイデンティティーの(一部)喪失ともいえそうです。多くの高齢者は、長年勤め上げてきた会社や事業から離れることで、社会との接触機会が減ります。必然的に、行動範囲もこれまでより狭まるのが通常ですし、名刺を失うことで社会的ポジションを失ったと考える方も、いまだ多いと聞きます。
そのような中で、家族や子供、孫などの送り迎えという役割さえ失えば、もはや自分は「家族」にとっても不必要な人間なのでは!?と考え、落胆する方が多いのも頷けます。ただでさえ、高齢になると家族や親戚、友人や会社の同僚との死別という「喪失」機会も増えるのですから。
他方で、歳をとると頑固になる、とは良く言いますが、これは医学的?(科学的?)にも根拠のある事実のようなので、その方に合った提案の仕方をすることが不可欠になりそうです。頑固な方に頭ごなしに返納を提案しても、結果は見えていますよね。
地方にお住いの方は「一人に一台」が基本と聞きます。一方で、都内では車を所有している方が少数だったりします。地域や家族の状況によって一概に言えない部分もありますが、以上に述べた、高齢者の心境や状況は共通していると思います。
私達は誰かを説得する際、相手の性格や考え方を考慮した上で話をします。ご自身の"親"とはいえ、一人の人間なのですから、この点は同じです。
相手のことを理解しようと努めた上で、返納の提案をすることがスタートラインなのかなと思います。
まとまりのない文章になってしまいました。。。が、次回につづきます。
悲しい交通事故が無くなることを願って。
2019/10/18記
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