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高齢者の住まい探し(その③)

2019年10月16日更新

前回の②では、高齢者の普通の住まい探しも容易ではないと申し上げました。

 

オーナーには「貸し渋る」理由があるから、容易ではないのです。

 

そこで、その「貸し渋る」理由への対策が立てられれば、問題は解決に向かうのではないでしょうか?

(※いつも申し上げますが、当協会は生前対策全般におけるご提案が業務であり、不動産のプロではありませんので、何卒御理解くださいませ。)

 

◆お金の心配

 

おそらくオーナーにとって一番の懸念事項でしょう。

 

高齢者の収入の大部分は「年金」になります。金額は多くはない(場合が多い)ですが、隔月に確実に入ってくるものです。それに、高齢者であればある程度の老後の貯えがあるはずです。この点をオーナー側にしっかりと説明することが必要です。

 

とはいえ、認知症などにより意思能力が低下した場合には、お金の自由な移動が制限されます。


そこで、事前に「任意後見契約」を利用して、たとえ意思能力が低下したとしても、支払いの心配はないと事前に説明しておけば、「お金の心配」はクリアできるでしょう。

 

もちろんですが、お子様や親戚が保証人になってくれればなお交渉は容易でしょう。

 

◆突然死・孤独死の心配

 

「死」は万人に平等に訪れます。とはいえ、高齢者のリスクが高いのは否定できません。

 

この点、有効な対策は「見守り契約」でしょう。

子供でも親戚でも、法律の専門職でも良いと思いますが、定期的に確実に賃借人と連絡をとる立場の第三者がいれば、本人が亡くなったことに長期間気付かないということはありません。

 

たとえ、特殊清掃が必要になったとしても、火災保険の特約を活用することでリスクは軽減します。

 

いかがでしょうか?

 

当方の後見担当が連載しておりますが、後見契約はこのような私人間における「賃貸借契約」の場面でも活用できる可能性がありそうです。

 

「空き地・空き家問題」も益々社会問題化しております。

 

他方で、「高齢者の普通の住まい探し」が困難な点も深刻な問題です。

 

ご自身が高齢者になったときに、今と同じように賃貸が出来る社会を目指して、一緒に考えましょう。


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